食品表示の嘘と真実──隠された添加物Vol.3

ハカセ×MIA人間と猫のカラダから読み解く対談シリーズ Vol.3

MIA ハカセ、今回のテーマは食品表示ですね。でも、パッケージを見てもよく分からないんです。特に添加物って、本当に全部書いてあるんでしょうか?
ハカセ ああ、その疑問は非常に的を射ていますね。実は、ロマンス詐欺師が素性を隠すように、食品にも巧妙なカモフラージュがあるんです。表示義務があるとはいえ、消費者には見えにくい形で添加物が隠されているケースが数多くあります。
MIA 隠されているって、どういうことですか?
ハカセ 例えば、pH調整剤という表示を見たことがありませんか?これは実は一括表示が認められている添加物なんです。pH調整剤の中身には、リン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸など様々な種類がありますが、消費者には何がどのくらい含まれているかは分からないようになっているんです。
MIA えー!それは困りますね。pH調整剤って、どんな食品に入っているんですか?
ハカセ コンビニやスーパーのパンやおにぎり、サンドイッチ、冷凍食品、弁当、ジャムなどに大量に使用されています。長時間陳列しておく必要がある場合、食品の腐敗を防ぐ効果があるため重宝されているんです。しかし、このpH調整剤こそが、前回お話しした無機リンの隠れ蓑になっていることが多いんです。
MIA つまり、リン酸塩がpH調整剤という名前で隠されているということですか?
ハカセ まさにその通りです。これは恋愛詐欺ならぬ、食品詐欺ですね。他にも巧妙なトリックがあります。調味料(アミノ酸等)という表示の等に注目してください。この等の中に、実は無機リンが隠れていることがあるんです。
MIA 等って、そんなに重要な意味があったんですね!
ハカセ はい。また、乳化剤や安定剤という表示も要注意です。これらは実はリン酸塩系の添加物であることが多いんです。プロセスチーズの乳化剤やpH調整剤にリン酸塩が含まれているため、ナチュラルチーズの方を選ぶことをお勧めする専門家も多いんです。
MIA 人間の食品でもそんなに隠されているなら、猫のフードはどうなんでしょう?
ハカセ 猫のペットフードの方が、実はもっと深刻な問題があります。ペットフード安全法では、ミネラル類という魔法のような表示が認められているんです。例えば、塩化カルシウム、クエン酸カリウムを、ミネラル類(Ca、K)の代わりに、単にミネラル類と表示することができるんです。
MIA えっ!それは中身が全然分からないじゃないですか!
ハカセ その通りです。さらに、内容量が100g以下の缶詰や表示可能面積が120cm²以下のものについては、栄養強化剤について、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類と表示することが認められています。つまり、小さなパッケージになればなるほど、中身が見えなくなるという仕組みなんです。
MIA それって、消費者をバカにしてますよね!どうしてそんなことが許されているんですか?
ハカセ 法的には一括表示という制度があり、同種の機能を持つ添加物については、個別の物質名ではなく用途名での表示が認められているからなんです。人間の食品でも、pH調整剤、調味料、乳化剤、安定剤、膨張剤、ベーキングパウダー、イーストフード、ガムベースなどが一括表示の対象になっています。
MIA じゃあ、私たちはどうやって安全な食品を見分けたらいいんでしょう?
ハカセ まず、人間の食品については、加工度の低い食品を選ぶことが基本です。例えば、ハムやソーセージよりも生肉、清涼飲料水よりも天然のフルーツジュース。食品表示でリン酸塩、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸などの文字を見かけたら、それは無機リンの証拠です。
MIA 具体的にはどんな表示に気をつけたらいいですか?
ハカセ 要注意リストを整理してみましょう。pH調整剤、調味料(アミノ酸等)、かんすい、膨張剤、ベーキングパウダー、イーストフード、ガムベース、乳化剤、安定剤これらの表示を見つけたら、リン酸塩が含まれている可能性が高いです。特にプロセスチーズでは乳化剤・pH調整剤にリン酸塩が含まれているため、ナチュラルチーズを選ぶことをお勧めします。
MIA 猫のフードはどうでしょう?
ハカセ 猫では、原材料表示をよく確認することです。肉類が主原料で、ミネラル類という曖昧な表示ではなく、具体的なミネラル名が書かれているフードを選ぶ。ウェットフードの方がドライフードより無機リン添加物が少ない傾向があります。手作り食なら、新鮮な肉や魚を使うことで、自然に有機リン中心の食事になりますね。
MIA でも、完全に避けるのは難しそうですね…
ハカセ その通りです。現代の食品では完全に避けることは困難ですから、可能な限り避けて、別にミネラル分を意識して摂取することが必要になります。1日3食すべてが加工食品(菓子パン、レトルト、お店の惣菜など)ではなく、やはり自分で材料を切って作ることも大切です。
MIA 表示の義務はどうなっているんですか?ちゃんと守られているんでしょうか?
ハカセ 実は、表示義務にも抜け穴があるんです。キャリーオーバーという制度があり、原材料の製造時に使用された添加物が最終製品にわずかに残っていても、効果を発揮しない程度であれば表示義務がないんです。また、製造用剤として使用された添加物も、最終製品から除去されるか中和される場合は表示不要とされています。
MIA つまり、表示されていない添加物もあるということですか?
ハカセ 残念ながら、その通りです。特にペットフードでは、人間の食品よりも規制が緩く、約10種類程度の添加物しか規制されていません。人間では禁止されている添加物のほとんどが、ペットフードでは規制がないというのが現状なんです。
MIA それは衝撃的ですね!私たちはどう対策したらいいでしょう?
ハカセ 賢い消費者になることです。原材料表示を必ずチェックし、分からない表示があったら調べる習慣をつける。特に一括表示の裏に何が隠れているかを意識する。そして可能な限り、素材から手作りすることを心がけることですね。
MIA 今日のお話をまとめると、どんなことが言えるでしょうか?

ハカセ まとめるとこうなります:

表示のトリック
・pH調整剤 → リン酸塩が隠れている可能性
・調味料(アミノ酸等) → 等の中に無機リンが隠れている場合
・乳化剤、安定剤 → 実はリン酸塩系の添加物
・ミネラル類 → ペットフードで中身が不明な表示

法的抜け穴
・一括表示制度により物質名が隠される
・キャリーオーバーで表示義務なし
・ペットフードは人間の食品より規制が緩い

賢い選択方法
・加工度の低い食品を選ぶ
・具体的な成分名が明記されているものを選ぶ
・プロセスチーズよりナチュラルチーズ
・ウェットフードの方が添加物が少ない傾向
・可能な限り手作りを心がける

MIA ロマンス詐欺師の素性隠しのような食品表示…言い得て妙ですね。これからは原材料表示をもっと注意深く見るようになりそうです!
ハカセ 添加物が隠れた透明性の低い表示は、消費者の知る権利を奪っているとも言えますね。でも、知識を身につけることで、私たちは賢い選択ができるようになります。大切なのは、表示に騙されない目を養うことです。次回は、これらの隠された添加物が実際に体にどのような影響を与えるかについて、さらに深く掘り下げてみましょう。

 

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